浜名湖といえばウナギ。
ということで今回はウナギの養殖の見学をしてきました(唐突ww)
今回訪問した場所

- 店舗名:うなぎの天保
- 住所:〒431-1204 静岡県浜松市西区白洲町3353−1
- TEL:053-487-1896
- 定休日:水曜日・第4土曜日
- 養殖場見学期間:4月中旬~9月下旬
今回訪れたのは浜松市にある「うなぎの天保」さん。
養殖場だけでなく、お持ち帰りが出来る直売所と食事処の経営もされています。
今回の養殖所見学の費用は一人500円。
しかも見学をした方は、500円の食事券をもらえるので、実質無料で見学が出来ちゃいます!
また、あとで紹介しますが、うなぎを直接触らせえてもらえるので、お子様連れでも楽しめる最強スポットです。
内容もかなり濃かったので、今回はその内容についてを紹介したいと思います。
ウナギ養殖の工程
シラスウナギ(稚魚)買い付け
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飼育(餌やりや水槽管理など)
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立て場、活き締め
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出荷
ウナギ養殖の工程は上に書いた通り、今回の見学でも上のルートに沿って説明いただきました。
稚魚の買い付け

参照元:毎日新聞
うなぎ養殖で特にお金がかかるのがこの稚魚の買い付け。
一匹0.2gで500円もするこのシラスウナギ(別名メッコ メソ)。
丼ぶりいっぱい1kgでなんと250万円。
和牛なんて足元にも及びません。
養殖場では、このシラスウナギを約半年間かけて成魚にし、出荷しているのです。
飼育

養殖場での飼育はビニールハウスの中の水槽で行われています。
天保さんの養殖場では100坪ほどの中で8000匹を養殖されているとのこと。
実際に中を見せてもらうと、うじゃうじゃとうなぎが餌場のかごに絡みついていました。

写真の網の部分に見える白っぽいやつはすべてうなぎ
上の写真で白泡を立てているのは、水車のようなもので、水に酸素が入り込むように、24時間ぶっ通しで稼働しています。
ちなみに、この水車が停電などで止まってしまうと、2時間でうなぎが全滅してしまうとのこと。
うなぎ養殖の人たちは、嫌でも台風などの自然災害に敏感にならなければならないとのことでした。
また、水槽の温度は年間を通して30℃前後で、冬場はボイラーを稼働して温度を安定させています。
このボイラーもかなりお金がかかるそうで、重油代は1日に4万円。
水槽管理のシビアさを感じます。
うなぎの餌
うなぎの餌はアンチョビをベースとして、デンプンやビタミンを混ぜたものです。
うなぎは鼻が4つあり、臭いに敏感なので、臭いの強いアンチョビが一般的に餌として好まれるそうです。
餌代は一袋20kgで8000円程。
この餌を天保さんではなんと1日に20袋使用されるということでした。

立て場、活き締め


養殖され大きくなったうなぎたちは選別された後、かごに入れられ、立て場というところに移動されます。
ここでは、積み重ねたかごの上から、汲み上げられた地下水をシャワーのようにかけ流しています。
こうすることによって、うなぎの臭みもなくなり、おいしいうなぎとして出荷することができるのです。
ここでは、実際にうなぎをさわらせていただきました。
触ってみると想像以上にヌルヌル。
ふしだらな子たちでした。
うなぎのよもやま話


その他にも、うなぎにまつわる話をしてくださいました。
地方ごとのうなぎをさばくための包丁の種類だったり、名画「最後の晩餐」の食事の中にもうなぎ料理があるというはなしだったり、様々な話を聞くことができました。
中でも印象的だったのは、うなぎが世界的に個体数が減っているという話。
うなぎが今後減り続け、ワシントン条約による貿易規制が執り行われると、うな丼1杯2万円になってしまうとのことでした。
ワシントン条約による貿易規制
生物保護の観点上うなぎの輸入が制限されてしまう。
日本では、現在中国からの輸入が多いですが、貿易規制が執り行われると、国内養殖などですべてを賄わなければならなくなるため、うなぎの流通価格が高騰してしまいます。
うなぎの高騰抑制のためにも、環境保護について、真剣に考えなくてはならないと感じました。
養殖見学のあとはうな丼を


冒頭にも書きましたが、うなぎの養殖見学をすれば、500円の割引券をもらうことができます。



併設されている食事処で絶品のうなぎが食べられます。
感想は言うまでもないでしょう。
まとめ
興味本位で行ったうなぎの養殖見学でしたが、環境問題について考えさせられるなど、いい意味で勉強になりました。
何よりも、解説がとても上手なので、真面目な話も退屈することなく聞くことができました!
家族連れにもおすすめなので、この機会にうなぎの勉強をされてみてはいかがですか?